
ノイズアーティスト『MERZBOW』として名高い
秋田昌美氏は性の文化研究本の著者としても
知られている。この「性の猟奇モダン―日本変態研究往来」
もその中の一つ。
サブタイトルで既に吹き出しそうになってしまうが、
本文中では、氏の重厚かつ軽妙ないい回しで、
さらに抱腹絶倒もの。
エロ・グロ・ナンセンスという言葉は誰しもが
一度は聞いた事があるだろうが、本書はその
時代、戦前、特に大正、昭和初期の性をめぐる
状況を解説した内容だ。
中村古峡、斉藤昌三、梅原北明、伊藤晴雨等の
性のパイアニア達が登場する。
この時代は、エロをやるという事はイコール
反権力を意味したのだという。
発禁覚悟で、次々と出版されるエロ・グロ雑誌には
現在では存在しないようなパワーが込められていた
のだろう。
本書に登場する、エロ出版王こと梅原北明の
出版する『変態資料』という雑誌は日本の
インテリ、貴族階級に読まれていたという
事実からも、この時代の雰囲気が伝わってくる。
氏は現在のエロをめぐる状況に不満を感じている
事は確かなのだが、本書からはその辺りは
明かされない。
ヒントしては、本書にも登場する孤高の責めの
芸術家こと伊藤晴雨の江戸の粋的エロスに
シンパシーを感じているようだ。
一日一回1クリックお願いします!








