2007年03月02日

Makoto Kawabata/Richard Youngs / Vhf#64

64.gif

Acid Mother Templeの河端一とRichard YoungsのコラボレーションCD。
神聖という言葉がぴったりなサイケデリックフォークという趣き。
もちろんフォークよりもサイケデリックに重点は置かれている。
アコースティックギターを軸に、オートハープ、オルガン、テープエフェクト等で
装飾され、特に重要な役割と思われるのがエコーを使った音処理。
時にリチャード・ヤングスの歌声が神々しく響く重厚的な音世界。
音楽と宗教の根源は非常に近いと思われるが
ここまでそのことに確信を抱かせてくるCDには中々お目にかかれない。
太古のまだ言葉も発達しきっていないであろう人間達は
葦の切り株の上を通った風の音の変化を聞き、楽器を生み出していったという。
それは自分達の世界を支配するものに近づいていく行為だったのだろう。
世界の根源は何か、あるいは支配するものは何かという問いから、
宗教や音楽は生まれたはずで、現代で音楽をやる者にも少なからず
そのような問いはあるのではないだうか。

宗教と音楽という観点から、このアルバムを聞いていくと
リチャード・ヤングスの歌声はまさしく祈りそのもの。
以前にも愛犬の死に捧げるアルバムをリリースしていて
そのアルバムでは、そのことがさらに顕著だった。
曲別に見ていくと1曲目の恍惚と高揚感は尋常ではない。
キラキラとしたアコースティツクギターの音色は、
ありきたりな言葉だが、天上の世界といったものを連想させる。
4曲目はミニマルで美しいギターのリフから始まり、
エコーによってドローンサウンドの様に引き延ばされた
様々な声がやがて、曲全体を飲み込んでいくという構成で
宗教的恍惚というものを感じさせてくれる。

アルバム全体を通じて河端一とリチャード・ヤングスの力関係と
いうか貢献度は半々のようで、どちらかの世界観が表に出てくる
という訳でもなく、非常に統一されている。
あえて言うならば、メロディライン等はリチャード・ヤングスで
エコーの処理の仕方等が河端一といういうにも受け取れる。

5曲40分と少し短めのアルバムだが、その分内容は非常に濃いもの
になっていて、捨て曲はもちろん、どの曲もアルバムの構成を考えると
外せないサイケデリックフォークの新たな名盤と言えるであろう。

一日一回1クリックお願いしま
す!
banner_02.gif

posted by airplane at 17:47| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ■CDレビューコーナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。